ENGINE_PORSCHE



DCK
PORSCHE_水平対向6気筒3.0ℓ
911 Carrera・Carrera S

911の基幹エンジンはライトサイジング過給化で次代に進む。
これまでの911の頂上モデルの代名詞であった「ターボ」にのみ搭載されていたターボチャージャーが、ベースモデルである911カレラにも採用された。排気量はそれまでカレラが3.4ℓ、カレラSが3.8ℓだったのに対し、新型は双方ともに3.0ℓとなり、これをポルシェはダインサイジングならぬライトサイジングとアピールする。吸気側にはバルブタイミングとバルブリフトの可変制御を行なう「バリオカム・プラス」を採用。左右に1基ずつ配置されるターボチャージャーは電子制御式のウェイストゲートを備え、コンプレッサーホイールのサイズと過給圧がカレラとカレラSで異なる。エンジンそのもののコンパクト化も著しいが、クランクケースは従来比で1.5kg、オイルパンは樹脂製の採用で2.0kg、オイルポンプで1.2kgと、その軽量化の取り組みが多岐に渡っているのも印象的だ。ウォーターポンプはオンデマンド型になった。シリンダーライナーは、プラズマビームによってシリンダー面を鉄でコーティングすつ新しいプロセスを導入している。インタークラーは空冷式で、リヤホイールアーチの裏側にレイアウトされている。リヤフード上に設けられたインレットからエアーを取り入れ、専用ダクトを通して効率的に排出する。

排気量 3000cc 最大トルク 450Nm/1700-5000rpm 給気弁/排気弁数 2/2
内径×行程 91.0mm×76.4mm 給気方式 ターボチャージャー バルブ駆動方式 直接駆動
圧縮比 10.0 カム配置 DOHC 燃料噴射方式 DI
最高出力 272kw/6500rpm ブロック材 アルミ合金 VVT/VVL In-Ex/In


PGG
PORSCHE_水平対向6気筒4.0ℓ
911 GT3

超高回転型フラット6の頂点。
911GT3は、FIA競技規定のGT3枠へのホモロゲートのために仕立てられたモデルで、言わば自然吸気911の頂点に立つモデル。そして、このGT3でもターボと同じ措置が採られた。つまり、籠状のメインベアリングサポートを用いるカレラのブロックではなく、空冷時代と同じクランクケース構造となった。理由はターボ同様だったのだろう。つまり、高回転高負荷で高出力を要求されるGT3では、クランク保持剛性などで高い能力が要求されるのだ。GT3に関するその措置は、ターボの方が直噴のMA170型に置き換えられた997系の末期まで続く。しかし、現行991系では、遂にそんなGT3も新設計ブロックと直噴の新ユニット系列が換わっている。許容エンジン回転数は9000rpmという、相変わらずの超高回転ユニットだ。

排気量 3996cc 最大トルク 460Nm/6000rpm 給気弁/排気弁数 2/2
内径×行程 102.0mm×81.5mm 給気方式 NA バルブ駆動方式 直接駆動
圧縮比 13.3 カム配置 DOHC 燃料噴射方式 DI
最高出力 368kw/8250rpm ブロック材 アルミ合金 VVT/VVL In/〇

DAB
PORSCHE_水平対向6気筒3.8ℓ
911 turbo・911 turbo S

M170の発展形であるVTGターボ過給のフラット6.
水冷第一世代のM96/M97型が911カレラやカレラSに載せられていた時代、そのターボ過給版は911はそれと違う構造のブロックを使っていた。それは空冷時代と同じクランクケース部で直にメインベアリングを挟み込む構造で、こういう措置を採らなければターボ過給によって一挙に増大する馬力やトルクに耐えられなかったのだ。
その特別措置は997系の911ターボのときまで続く。しかし、現行世代の991系の911ターボの前期型に積まれたMA170型では、直噴化が成されると同時にブロックも自然吸気カレラのものを使うように変わった。そして現行991系911ターボでもまた、そのMA170型の発展形となる、自然吸気カレラのブロックを使用。バンクごとに1基ずつ装着されるターボは、997系911ターボ前期のM97型のときから可変ジオメトリーとなり、現行でもそれを踏襲している。

排気量 3800cc 最大トルク 660Nm/1950-5000rpm 給気弁/排気弁数 2/2
内径×行程 102.0mm×77.5mm 給気方式 ターボチャージャー バルブ駆動方式 直接駆動
圧縮比 9.8 カム配置 DOHC 燃料噴射方式 DI
最高出力 397kw/6400rpm ブロック材 アルミ合金 VVT/VVL In/〇

MDH
PORSCHE_水平対向6気筒3.8ℓ
911 GT2 RS

911ターボSの3.8ℓ水平対向ツインターボをベースに「行動走行も可能」なスポーツモデルとして生み出されたGT2 RS。VTGターボチャージャー(可変ジオメトリーターボ)を2基掛けして絞り出す最高出力515kW(700PS)/最大トルク750Nmは、ストリートモデルの911史上最強のスペックとなる。大径故に圧縮空気を大量に燃焼室に送り込めるVTGターボチャージャーは、高回転域での短いガス交換サイクルによってエネルギーの変換効率を高め、並行して専用ピストンが圧縮比を0.5低減。また、エアフロ―を最適化するエクスパンションインテークシステムが混合気の温度を下げ、混合気の点火性能を最適化する。
排気量 3800cc 最大トルク 750Nm/2500-4500rpm 給気弁/排気弁数 2/2
内径×行程 102.0mm×77.5mm 給気方式 ターボチャージャー バルブ駆動方式 直接駆動
圧縮比 9.0 カム配置 DOHC 燃料噴射方式 DI
最高出力 515kw/7000rpm ブロック材 アルミ合金 VVT/VVL In/〇