お客様の使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状況などの諸条件により異なります。 *2:国土交通省届出値:60km/h・定地燃費値、2名乗車時 *3:WMTCモード値 クラス3-2、1名乗車時 パワーユニット Z1と同じ900ccクラスの並列4気筒エンジンを搭載。パワーと扱いやすさを高い次元で両立する為、このエンジンを採用しています。低中速回転域でのトルクを重視したエンジン特性はスロットル操作に対してのレスポンスも自然な味付けとなっています。 サウンドチューニング Z900RSではカワサキ初となる排気系のサウンドチューニングを実施。エンジン始動直後からアイドリング、低速走行など、特にライダーの耳に届きやすい領域に焦点を当てて開発を行い、低く厚みのある迫力のエキゾーストサウンドを実現しています。 Z900RSで行われたエキゾーストサウンドチューニングは、2014年発表のZ1000に施された吸気サウンドチューニングのノウハウを活用しています。 エギゾーストパイプの長さ、集合の仕方、曲がり具合、内部構造はもちろんサイレンサー内のグラスウール繊維の密度にまでこだわったことで、パフォーマンスと低く厚みのあるエギゾーストサウンドを実現しています。 低速回転域ではストレートに抜け、高速回転域では迂回して排気が抜ける独自のプリチャンバー構造を採用し、パフォーマンスとエキゾーストサウンドを両立させています。 エキゾーストシステムは「4-1-プリチャンバー-1」のレイアウトを採用。またヘッダーパイプとプリチャンバーは一体構造となっています。 エキゾーストヘッダーパイプには中空二重構造を採用。大径のアウターパイプ(ø38.1mm)が並列4気筒エンジンの存在感を強調。インナーパイプ(ø28.6mm)が低中速回転域のパフォーマンスに貢献しています。 優れた環境性能に貢献するプリチャンバー。サイレンサーの小型化を可能とし、マスの集中化にも貢献。また、魅力的なエキゾーストサウンド創出にも貢献しています。 排気管集合部に触媒を搭載し、優れた環境性能を実現。Euro4規制に対応しています。 コンパクトなメガホンサイレンサーを採用し、レトロなスタイリングを演出しています。 エンジン Ninja H2/H2Rにも採用されている独自の鋳造製法を用いたピストン。裏面の緻密な肉抜きなど形状の自由度が高い製法で、鍛造品同等の軽さや剛性も実現しています。 圧縮比を10.8:1に設定。 ピストンのセカンドランドにV字の溝を設け、ピストンリング間のガス容積を最適化。これによりトップリングの振動が抑えられ、ガスシールを最適に維持できることで、ブローバイガスやオイル消費を低減しています。 ダイキャスト製シリンダーは、高剛性と軽量化を実現。またオープンデッキ構造もエンジンの軽量化に貢献しています。 シリンダー間に連結孔を設けてポンピングロスを抑制。効率的なエンジン性能に貢献しています。 最適なクランクシャフトの慣性重量により力強くスムーズなエンジンキャラクターを実現。 低中速回転域でのエンジンパフォーマンスを向上させるため、カムシャフトの作動角を最適化(吸気 248°、排気244°)。力強くスムーズなレスポンスで非常に扱いやすい特性としています。また、メカニカルノイズを低減する吸気カムの形状を採用しています。 吸気管長が短く抑えられるダウンドラフトタイプのスロットルボディを採用。エンジン性能に大きく貢献しています。 低中速回転域での力強さと優れたスロットルレスポンスを重視し、スロットル径はø36mmに設定。さらにサブスロットルバルブを採用することにより、スムーズで緻密なスロットルコントロールを可能としています。 ピークパワーを超えても唐突にエンジン出力が落ちることがないオーバーレブ特性。カワサキ並列4気筒エンジンの特徴のひとつです。 Z900RS専用のエアクリーナーボックスと吸気ファンネルを採用。吸気ファンネルは直径や長さ、曲がり具合にまでこだわり、レトロスポーツモデルにふさわしい乗り味としています。 2次バランサーは、クランクシャフトの6番ウェブに設けられたギヤにより駆動し、振動を低減しています。ただし、振動をすべて消し去るのではなく、それぞれの回転域でこのバイクの特徴であるエンジンフィーリングを感じ取れるよう、心地よい振動は残しています。 ネイキッドバイクにとってエンジンの造形は、バイク全体のスタイリングを決定づける重要な要素。Z900RSのエンジンデザインはシンプルにまとめられ強い存在感を放っています。 シリンダーヘッドにはZ1を想起させる空冷エンジンイメージのフィンが設けられています。 Z900RSのエンジンカバーやクラッチカバーのデザインはZ1をモチーフにしたカワサキ伝統のスタイリング。 エンジンカバー類は全て高級感あるブラックペイント仕上げ。アルミダイキャスト特有の光沢を放っています。 1速のギヤ比を35/12にすることで非常にスムーズな走り出しを実現。低速回転域での力強いトルクと相まって、発進時のエンジンストールも起こりにくくなっています。 6速のギヤ比を29/30にすることで、ツーリングや高速道路などでの高速巡航をより快適にしつつ、燃費の向上にも貢献しています。 二次減速比を42/15に設定し、スムーズな走り出しと、高速巡航時の快適性を両立しています。 アシスト&スリッパークラッチ レース活動からのフィードバックを基に開発されたアシスト&スリッパークラッチシステムを搭載。2種類のカム(アシストカムとスリッパーカム)により、従来型クラッチユニットには無い様々な機能を実現。 通常のエンジン回転時にはアシストカムによるセルフサーボ効果がクラッチプレートの圧着をアシスト。クラッチレバーの軽くスムーズな操作感を実現しています。 急なシフトダウンなど過度なエンジンブレーキが掛かった際には、スリッパー機構が作動。スリッパーカムがクラッチプレートの圧着を弱めてバックトルクを逃がすことで、リヤタイヤのホッピングやスリップを低減。車体姿勢を安定させています |
KAWASAKI_ZⅠ(900 Super Four)
年式 | 型式 | 車台No. | エンジンNo. | 説明 |
---|---|---|---|---|
1973 | Z1 |
Z1F-00001~ | 1972.8~1973.7 モデル中間において、センターカムチェーントンネルのオイル漏れ対策実施 | |
1974 | Z1_A | Z1F-20001~ | 1973.8~1974.7 カラーリング、エンジン点火時期、進角特性の変更、エンジンの黒塗装を廃止、リアブレーキにブレーキシュー残量インジケーターを新設。タコメーター内にテール、ストップランプの断線インジケーターを装備。燃料タンクの容量について記載の変更があるがカタログデータ上の物で実際のタンク形状にはエンブレムサイズ以外に変更はない。 | |
1975 | Z1_B | Z1F-47500~ | 1974.8~ カラーリング、チェーン給油装置廃止と共にシールチェーン採用、エンブレムを“900”書体変更。 | |
1976 | Z900_A4 KZ900_A1 |
Z1F-085701~ | 前輪ダブルディスク化(欧州仕様のみ)、インジケーターパネル周りのデザイン変更、バッテリー搭載位置、エアクリーナーボックスの変更に伴いサイドカバー形状の変更、サイドカバーエンブレムが(K)Z900へ。マフラーは外観は同じながら内部構造の変更により静穏化。最大出力 / トルク → 81 ps / 7.3 kg |
※1977からZ1000になる。
KAWASAKI_ZⅡ
丸タンクのいわゆる”丸Z”の最終モデルであるD1だが、D1をZⅡと呼ぶかは微妙。初期のRS以外は認めない人も多い。型式的には次のモデルであるFXと同じであり、四角いテールランプやサイドカバーなど初期型RSとの相違点は多い。そのためZⅡ仕様に改造されたD1も多いがキャスター角の変更やリヤブレーキのディスク化などにより性能的にはRSよりはるかに乗りやすいマシンに仕上がっている。だがZⅡじゃないけどFXでもない感じ・・・。
発売年 | 車名 | 型式名 |
---|---|---|
1973 | 750RS | Z2F-XXXX |
1976 | Z750FOUR | Z2F-XXXX |
1977 | Z750D1 | KZ750D-XXXX |
1979 | Z750FX | KZ750D-XXXX |
1981 | Z750FXⅡ | KZ750E-XXXX |
1982 | Z750FXⅢ | KZ750E-XXXX |
KAWASAKI_Z1000
年式 | 型式 | 車台No. | エンジンNo. | 説明 |
---|---|---|---|---|
1977 | KZ1000_A1 | KZT00A-000001~ | ||
1978 | KZ1000_A2 | KZT00A-027501~ | ||
KZ1000_A2A | KZT00A-034226~ | USモデル スポークホイール Frシングルディスクブレーキ リーンキャブレーションシステム エミッションコントロール | ||
KZ1000_D1 | KZT00D-000001~ | |||
1979 | KZ1000_A3A | KZT00A-038427~ | USモデル 鋳造ホイール Frデュアルディスクブレーキ トランジスターイグニッション | |
1980 | KZ1000_A4 | KZT00A-043001~ | ||
KZ1000_D3 | KZT00D-017501~ | |||
KZ1000_H1 | KZT00H-000101~ |
戦時中は多くの戦闘機を生産していた「川崎航空機工業」の魂を受け継いだ「川崎重工業」が、そのプライドをかけて「世界最速」をテーマに掲げた「ZAPPERの思想」の第1弾として1969年に発売した「500MACHⅢ・H1」。その強烈なキャラクターがウケてヒットしたため、続けて750cc、350cc、250cc(400cc)と「マッハ・シリーズ」を展開していった。世界的に幅広くファンを獲得していたが、その後、メインマーケットの北米で環境問題への対策強化に追われて次モデルの「KHシリーズ」にバトンを渡すこととなった。約10年ほどの短い販売期間のため年代バリエーションは少ないが、それが逆にマッハの名を強く刻む要因となった。
MACH(マッハ)とは「音速」という意味で速いバイクの象徴として分かりやすいネーミングが与えられた。この「マッハ」というのはペットネームで、マッハの後に250=Ⅰ、350=Ⅱ、500=Ⅲ、750=Ⅳとギリシャ数字が付く。コレとは別に形式名があり、250=S1、350=S2、500=H1、750=H2となる。また「500SS」の「SS」は国内仕様の呼び方で、カタログでは「マッハ」より「SS」の方を強く推していた気配もある。ちなみにオーナーやファンの間では「H2」、「S1」と形式で呼ばれることが多いようだ。 500cc&750ccを「ビッグ・マッハ」、250cc&350ccを「ミドル・マッハ」に分かれる。 ZAPPER(ザッパー)とは「ZAP(風切音)」から派生したもので、カワサキが想定したオートバイ分類の中の1つである。スタイルが良く、軽量・軽快で加速性に優れることを身上とし、「シグナルグランプリ」(信号-信号間の競争)に強いといった特徴を有するもので、カワサキはこれが当時の北米マーケットにおける最大要件であると分析していた。分類のもう一方に位置する「TOURING CYCLE(長距離用で直進性や乗り心地を重視する)」は、後の "LTD" シリーズで商品化されたが、これは Z1 のコンセプトとは異なるものである。 Z1 以前の H1(マッハIII 500、1969年)や H2(マッハIV 750、1971年)も典型的 "ZAPPER" である。また、1976年の Z650シリーズ も Z1 の ZAPPER 属性をさらに特化させた(且つ操縦性も向上させた)ものと考えられる。
250SS MACHⅠ(S1) マッハ・シリーズで最も排気量の小さいモデルがこの250SS。その排気量からマッハ・シリーズで唯一車検がなく、サイズの小ささもあり、入門機としての位置づけで初心者層に支持されていたが、そうは言ってもマッハの名を冠するモデルだけにその性能は侮れないモノがあり、「ブン回すならコレ」というファンも多い。 350SSと外観を見比べてもらうと分かると思うが、重量やホイールベースなどの数字を見てもほぼ排気量だけが違う構成の車種となる。先に発売されたのは350SSの方で、こちらは国内の排気量区分に合わせてボアを小さくしたモノと思われる。今どきの250ccスポーツバイクと比べるとやや短く、そこそこ重い。 350SS MACHⅡ(S2) 最初に発売された500SSの弟分として、排気量と共に車体全体をスケールダウンさせて設計され、”小型戦闘機”という性格付けで発売せれたモデル。排気量が小さいこともあり500SSほどの過激さはないものの、そのコンパクトな車体とハンドリングを活かして、峠では500SSをあおるほどのパフォーマンスを見せる。 排気量が小さく車体の寸法もコンパクトになっており、兄貴分の500SSとは設計が異なるモデルだが、特徴的な3気筒のエンジン型式やフレームの構成、サスペンション&ブレーキ形式などは受け継いでおり、「マッハ」の名を冠するに相応しい内容となっている。500SSと比べてしまうと非力だが、このクラスでは当時最高出力を誇っていた。 500SS MACHⅢ(H1) マッハ・シリーズの最初のモデルで、その過激な特性と性能から、良い意味でも悪い意味でも「マッハ」の名前をのちに強烈に印象づけることとなった。500SSの中でも絶大な人気を持つのは初期型で”エグリ”と呼ばれるリブ付きのタンクと、レールカウルがないデザインが特徴となっている。 「世界最速」を目指して開発されただけあって、500ccで60馬力というエンジン出力は当時驚異的な数字だった。それだけに特性は「ジャジャ馬」と言われるくらいピーキーなもので、当時にグリップが低い路面で全開するのは恐かったことだろう。ちなみにパワーウエイトレシオは今どきの同クラスバイクと比べても遜色ないレベルだ。 アメリカなどでは「カワサキ=ワイルド」というイメージが定着してるみたいなんですが、間違いなくこのマッハ3がその始まりでしょう。 ただカワサキもあまりのクレージーさに危機感を覚えたのか、年次改良のたびにマイルドに仕上げていき、マスキー法(アメリカの厳しい排ガス規制)の件もあってか初期型と最終型の74年モデルでは全く別のバイクになってたりします。 1972年のZ1発表以降は、最高出力を下げマイルドな方向への性格付けが行われていった。そしてついに、1975年にKH500と名称変更した1976年モデルは排気ガス規制および騒音対策のため最高出力が 52ps と大幅ダウンされ、さらに、DOHC4気筒のZ650が同年発表になった段階において“ZAPPER”としての存在意義が希薄化し、カワサキもそれに抗うことなく1977年モデルをもって製造を終えた。
H1Cについて 一部のカワサキ パーツリストには H1Cが存在する。 カラーリングはタンク、サイドカバーはH1Bと同様の 1972年モデル色。(フェンダーはステンレス製)(タンクはH1Aのもの) フロントブレーキは1971年モデル (H1A) と同じドラム。(Fディスクモデルも極めて少数だが存在する。カタログなどに見受けられる) 点火機構も1971年モデルのCDI。 つまりH1AにH1Bのグラフィックとサイドカバーを付けたもので、この仕様でおよそ1,000 台ほどが生産された。H1Aの残存部品処分モデル。 750SS MACHⅣ(H2) 高出力なライバルバイクの出現により「最速」の地位が危ぶまれたため、500のエンジンをボア、ストローク共にアップさせ、性能向上を図ったのがこの750SSだ。排気量に余裕があるため出力特性は500SSに比べてかなりマイルドになり「乗りやすい」という声も多い。回さずに巡航できるので高速でも安心して走れる。 足廻りやフレーム構造など500SSとほぼ同じでホイールベースも共通だが、排気量アップによる出力向上に合わせてブレーキが強化(前がディスクブレーキ化)されたことと、外装デザインが刷新されたことで重量がそこそこ増している。発売後の排ガス規制強化によりパワーは後のモデルほど低くなっている。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||