KAWASAKI_Z900RS

2018年モデル_Z900RS
キャンディトーンブラウン×キャンディトーンオレンジ
メーカー希望小売価格:¥1,328,400(本体価格:¥1,230,000・消費税:¥98,400)
発売予定日:2018年7月1日
※当モデルはABS装着車です。2018年モデルより“ABS”を除いて表記

あたかもZ1(900スーパー4)を復刻させてかのようなレトロスポーツネイキッドとして、2017年10月25日(水)東京オートサロンにて発表され、同年12月から販売開始。「丸タンク時代のカワサキZ」そのもの。Z900RSは2010年代半ばごろからの、欧州を中心としたレトロスポーツ人気の高まりを受けて、海外専用モデルであったZ900(当時。2018年4月から日本仕様を販売)をベースに開発された。1970年代のZ1は空冷4気筒エンジンだが、2017年のZ900RSは水冷エンジンを搭載。しかしながら空冷エンジンをイメージさせる放熱フィンをシリンダーヘッド部分に備えていない。その他、見た目こそレトロそのものながら、LEDヘッドライトや、ABS、トラクションコントールを備え、ETC車載キットも標準装備。


メタリックスパークブラック
メーカー希望小売価格:¥1,296,000
(本体価格:¥1,200,000・消費税:¥96,000)


2018年モデル_Z900RS CAFE
ヴィンテージライムグリーン
メーカー希望小売価格:¥1,350,000(本体価格:¥1,250,000・消費税:¥100,000円)
発売予定日:2018年3月1日
※当モデルはABS装着車です。2018年モデルより“ABS”を除いて表記

レトロスポーツ、Z900RSに新たなバリエーションモデルをラインナップ。始動した瞬間から乗り手を昂ぶらせるエキゾーストサウンド、滑らかに加速するエンジン特性、自然なハンドリングなど、すべてが感性とリンクするライディングフィールを提供します。外観はよりスポーティな雰囲気を高めたカフェレーサー仕様。フロントカウルやローポジションハンドルを装備し、スタンダードモデルとは一味違ったオートバイライフを楽しめます。車体のデザインには専用のカラー&グラフィックを採用。Z1からインスピレーションを受けたティアドロップフューエルタンクやエンジンカバーをはじめ、テールカウル、ホイール、ボルト類に至るまでこだわりも随所に盛り込まれています。エンジンはカワサキ伝統の並列4気筒を搭載。低中速回転域でのトルクを重視した特性でパワーと扱いやすさを高い次元で両立しています。エンジンカバーはすべてアルミダイキャスト製で高級感を演出。特有の光沢を放ち美しさを際立たせます。また、サスペンションには倒立フロントフォークとホリゾンタルバックリンクリヤサスペンションを装備。高いスポーツ性と快適性を獲得しています。さらにライダーサポート技術、カワサキ・トラクション・コントロールやマルチファンクション液晶パネル、LEDヘッドライトなど先進のテクノロジーや高性能な装備を多数採用。ストリートを悠然と走るだけでも楽しく、ツーリングやスポーツ走行など、様々なシーンでそのレトロモダンな魅力を十分に感じる事が出来るモデルになっています。

スタンダードモデルからの主な変更点
  • カラー&グラフィックの変更
  • フロントカウルの採用
  • ローポジションハンドル(ブラック塗装)の採用
  • カフェレーサースタイルの段付きシートを採用
  • マフラーボディーカバー、エキゾーストパイプカバー、サイレンサーにヘアライン仕上げを採用
  • 短縮したミラーステーを採用
  • ヘッドライトハウジング上部に専用デカールを採用
  • エンジンカバーに専用エンブレムを採用
  • ホイール、Fフェンダー


カフェレーサーフロントカウル

ローハンドルバー

カフェレーサーシート
主な特徴
  • 標準装備されたETC2.0車載器キット
  • 低中速域での力強さと扱いやすさが特性の948cm³水冷4ストローク並列4気筒エンジン
  • エンジン性能向上に貢献するダウンドラフトタイプのスロットルボディ
  • 空冷エンジンをイメージし、シリンダーヘッドに施したフィン
  • Z1をモチーフにしたエンジンカバーとクラッチカバー
  • ライダーを昂ぶらせるよう、研究されたエキゾーストサウンド
  • 軽快且つ自然なハンドリングを実現する完全新設計の軽量トレリスフレーム
  • 優れた快適性に貢献するφ41mm倒立フロントフォーク
  • 高い快適性とスポーツ性能を併せ持つホリゾンタルバックリンクリヤサスペンション
  • コントロール性に優れたラジアルマウントフロントブレーキ
  • 安定した車体の挙動維持をサポートする為に搭載されたカワサキ・トラクション・コントロール(KTRC)
  • 軽い操作感とバックトルクリミッター機構を備えたアシスト&スリッパークラッチ
  • レトロなデザインを演出するサイドカバーとサイドカバーエンブレム
  • ブラックアルマイトコーティングが施されたアルミニウム製ニーグリップカバー
  • 伝統のスタイルと現代の技術を融合させた丸型LEDヘッドライト
  • Z1をオマージュしたデザインのLEDテールランプとテールカウル
  • レトロな雰囲気と先進の機能を持たせた2眼メーターとマルチファンクション液晶パネル
  • 確実なシフトチェンジをアシストするギヤポジションインジケーター
  • スポークホイールスタイルのデザインを採用したスタイリッシュなキャストホイール
  • アルミダイキャスト製サポートを用いた3ピース構造のフロントフェンダー
  • カフェレーサースタイルの専用シート


パールストームグレー


2019年モデル_Z900RS
キャンディトーンブラウン×キャンディトーンオレンジ
メーカー希望小売価格:¥1,328,400(本体価格:¥1,230,000・消費税:¥98,400)
発売予定日:2018年7月1日
※当モデルはABS装着車です。2018年モデルより“ABS”を除いて表記


発表以来、高い人気を誇るレトロスポーツZ900RS。外観、性能はそのままに、早くも2019年モデルを新発売します。クラシカルな雰囲気を漂わせたスタイルに現代のクラフトマンシップを融合。始動した瞬間から乗り手を昂ぶらせるエキゾーストサウンド、滑らかに加速するエンジン特性、自然なハンドリングなど、すべてが感性とリンクするライディングフィールを提供します。 外観はシンプルで洗練されたデザインを追及。Z1からインスピレーションを受けたティアドロップフューエルタンクやテールカウルをはじめ、ホイール、ボルト類に至るまでこだわりが随所に盛り込まれています。エンジンはカワサキ伝統の並列4気筒を搭載。低中速回転域でのトルクを重視した特性でパワーと扱いやすさを 高い次元で両立しています。エンジンカバーはすべてアルミダイキャスト製で高級感を演出。特有の光沢を放ち美しさを際立たせます。 また、サスペンションには倒立フロントフォークとホリゾンタルバックリンクリヤサスペンションを装備。高いスポーツ性と快適性を獲得しています。さらにライダーサポート技術、カワサキ・トラクション・コントロールやマルチファンクション液晶パネル、LEDヘッドライトなど先進のテクノロジーや高性能な装備を多数採用。ストリートを悠然と走るだけでも楽しく、ツーリングやスポーツ走行など、様々なシーンでそのレトロモダンな魅力を十分に感じる事が出来るモデルになっています。


メタリックスパークブラック
メーカー希望小売価格:¥1,296,000
(本体価格:¥1,200,000・消費税:¥96,000)
Z900RS CAFE
ヴィンテージライムグリーン
メーカー希望小売価格:¥1,350,000(本体価格:¥1,250,000・消費税:¥100,000円)
発売予定日:2018年8月1日
※当モデルはABS装着車です。2018年モデルより“ABS”を除いて表記

レトロスポーツ、Z900RSと共に発売以来高い人気を誇るZ900RS CAFEを2018年8月1日に発売。始動した瞬間から乗り手を昂ぶらせるエキゾーストサウンド、滑らかに加速するエンジン特性、自然なハンドリングなど、すべてが感性とリンクするライディングフィールを提供します。外観はよりスポーティな雰囲気を高めたカフェレーサー仕様。フロントカウルやローポジションハンドルを装備し、スタンダードモデルとは一味違ったオートバイライフを楽しめます。車体のデザインには専用のカラー&グラフィックを採用。Z1からインスピレーションを受けたティアドロップフューエルタンクやエンジンカバーをはじめ、テールカウル、ホイール、ボルト類に至るまでこだわりも随所に盛り込まれています。エンジンはカワサキ伝統の並列4気筒を搭載。低中速回転域でのトルクを重視した特性でパワーと扱いやすさを高い次元で両立しています。エンジンカバーはすべてアルミダイキャスト製で高級感を演出。特有の光沢を放ち美しさを際立たせます。また、サスペンションには倒立フロントフォークとホリゾンタルバックリンクリヤサスペンションを装備。高いスポーツ性と快適性を獲得しています。さらにライダーサポート技術、カワサキ・トラクション・コントロールやマルチファンクション液晶パネル、LEDヘッドライトなど先進のテクノロジーや高性能な装備を多数採用。ストリートを悠然と走るだけでも楽しく、ツーリングやスポーツ走行など、様々なシーンでそのレトロモダンな魅力を十分に感じる事が出来るモデルになっています。

■主な変更点
・カラー&グラフィックの変更
ストームクラウドブルー
メタリックグラファイトグレー
  2018モデル 2018・2019年モデル
車名(通称名) Z900RS CAFE Z900RS
型式 2BL-ZR900C 2BL-ZR900C
全長×全幅×全高(mm) 2,100×845×1,190 2,100×865×1,150
軸間距離 1,470mm
最低地上高 130mm
シート高 820mm 800mm
キャスター/トレール 25.0°/98mm
エンジン種類/弁方式 水冷4ストローク
並列4気筒/DOHC4バルブ
総排気量 948cm³
内径×行程(mm) 73.4×56.0
圧縮比 10.8:1
最高出力 82kW(111PS)/8,500rpm
最大トルク 98N・m(10.0kgf・m)/6,500rpm
始動方式 セルフスターター
点火方式 バッテリ&コイル(トランジスタ点火)
点パプラグ CR9EIA-9×4本
搭載バッテリー YTX9-BS
潤滑方式 ウェットサンプ
エンジンオイル容量 全容量:4.2ℓ
オイル交換時:3.3ℓ
フィルター交換時:3.8ℓ
推奨エンジンオイル 10W40
燃料供給方式 フューエルインジェクション
トランスミッション形式 常噛6段リターン
クラッチ形式 湿式多板
ギヤ・レシオ 1速:2.916(35/12)
2速:2.058(35/17)
3速:1.650(33/20)
4速:1.409(31/22)
5速:1.222(33/27)
6速:0.966(29/30)
一次減速比/二次減速比 1.627(83/51) / 2.800(42/15)
スプロケット歯数 前:15
後:42
 
チェーンサイズ 525  
標準チェーンリンク数 114  
フレーム形式 ダイヤモンド
懸架方式 前:テレスコピック
 (インナーチューブ径 41mm)
後:スイングアーム
ホイールトラベル 前:120mm
後:140mm
タイヤサイズ 前:120/70 ZR17M/C(58W)
後:180/55 ZR17M/C(73W)
ホイールサイズ 前:17M/C×MT3.50
後:17M/C×MT5.50
ブレーキ形式 前:デュアルディスク300mm(外径)
後:シングルディスク250mm(外径)
ステアリングアングル (左/右) 35°/ 35°
車両重量 217kg 215kg
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン
燃料タンク容量 17ℓ
乗車定員 2名
燃料消費率(km/ℓ)*1 28.5km/ℓ*2
20.0㎞/ℓ*3
最小回転半径 2.9m
カラー ヴィンテージライムグリーン
パールストームグレー
キャンディトーンブラウン×キャンディトーンオレンジ
メタリックスパークブラック
メーカー希望小売価格 1,350,000円
(本体価格1,250,000円、消費税100,000円)
キャンディトーンブラウン×キャンディトーンオレンジ
1,328,400円
(本体価格1,230,000円、消費税98,400円)

メタリックスパークブラック
1,296,000円
(本体価格1,200,000円、消費税96,000円)
*1:燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。
   お客様の使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状況などの諸条件により異なります。
*2:国土交通省届出値:60km/h・定地燃費値、2名乗車時
*3:WMTCモード値 クラス3-2、1名乗車時


パワーユニット

Z1と同じ900ccクラスの並列4気筒エンジンを搭載。パワーと扱いやすさを高い次元で両立する為、このエンジンを採用しています。低中速回転域でのトルクを重視したエンジン特性はスロットル操作に対してのレスポンスも自然な味付けとなっています。




サウンドチューニング

Z900RSではカワサキ初となる排気系のサウンドチューニングを実施。エンジン始動直後からアイドリング、低速走行など、特にライダーの耳に届きやすい領域に焦点を当てて開発を行い、低く厚みのある迫力のエキゾーストサウンドを実現しています。

Z900RSで行われたエキゾーストサウンドチューニングは、2014年発表のZ1000に施された吸気サウンドチューニングのノウハウを活用しています。
エギゾーストパイプの長さ、集合の仕方、曲がり具合、内部構造はもちろんサイレンサー内のグラスウール繊維の密度にまでこだわったことで、パフォーマンスと低く厚みのあるエギゾーストサウンドを実現しています。
低速回転域ではストレートに抜け、高速回転域では迂回して排気が抜ける独自のプリチャンバー構造を採用し、パフォーマンスとエキゾーストサウンドを両立させています。
エキゾーストシステムは「4-1-プリチャンバー-1」のレイアウトを採用。またヘッダーパイプとプリチャンバーは一体構造となっています。
エキゾーストヘッダーパイプには中空二重構造を採用。大径のアウターパイプ(ø38.1mm)が並列4気筒エンジンの存在感を強調。インナーパイプ(ø28.6mm)が低中速回転域のパフォーマンスに貢献しています。
優れた環境性能に貢献するプリチャンバー。サイレンサーの小型化を可能とし、マスの集中化にも貢献。また、魅力的なエキゾーストサウンド創出にも貢献しています。
排気管集合部に触媒を搭載し、優れた環境性能を実現。Euro4規制に対応しています。
コンパクトなメガホンサイレンサーを採用し、レトロなスタイリングを演出しています。



エンジン

Ninja H2/H2Rにも採用されている独自の鋳造製法を用いたピストン。裏面の緻密な肉抜きなど形状の自由度が高い製法で、鍛造品同等の軽さや剛性も実現しています。
圧縮比を10.8:1に設定。
ピストンのセカンドランドにV字の溝を設け、ピストンリング間のガス容積を最適化。これによりトップリングの振動が抑えられ、ガスシールを最適に維持できることで、ブローバイガスやオイル消費を低減しています。
ダイキャスト製シリンダーは、高剛性と軽量化を実現。またオープンデッキ構造もエンジンの軽量化に貢献しています。
シリンダー間に連結孔を設けてポンピングロスを抑制。効率的なエンジン性能に貢献しています。
最適なクランクシャフトの慣性重量により力強くスムーズなエンジンキャラクターを実現。
低中速回転域でのエンジンパフォーマンスを向上させるため、カムシャフトの作動角を最適化(吸気 248°、排気244°)。力強くスムーズなレスポンスで非常に扱いやすい特性としています。また、メカニカルノイズを低減する吸気カムの形状を採用しています。
吸気管長が短く抑えられるダウンドラフトタイプのスロットルボディを採用。エンジン性能に大きく貢献しています。
低中速回転域での力強さと優れたスロットルレスポンスを重視し、スロットル径はø36mmに設定。さらにサブスロットルバルブを採用することにより、スムーズで緻密なスロットルコントロールを可能としています。
ピークパワーを超えても唐突にエンジン出力が落ちることがないオーバーレブ特性。カワサキ並列4気筒エンジンの特徴のひとつです。
Z900RS専用のエアクリーナーボックスと吸気ファンネルを採用。吸気ファンネルは直径や長さ、曲がり具合にまでこだわり、レトロスポーツモデルにふさわしい乗り味としています。
2次バランサーは、クランクシャフトの6番ウェブに設けられたギヤにより駆動し、振動を低減しています。ただし、振動をすべて消し去るのではなく、それぞれの回転域でこのバイクの特徴であるエンジンフィーリングを感じ取れるよう、心地よい振動は残しています。
ネイキッドバイクにとってエンジンの造形は、バイク全体のスタイリングを決定づける重要な要素。Z900RSのエンジンデザインはシンプルにまとめられ強い存在感を放っています。
シリンダーヘッドにはZ1を想起させる空冷エンジンイメージのフィンが設けられています。
Z900RSのエンジンカバーやクラッチカバーのデザインはZ1をモチーフにしたカワサキ伝統のスタイリング。
エンジンカバー類は全て高級感あるブラックペイント仕上げ。アルミダイキャスト特有の光沢を放っています。
1速のギヤ比を35/12にすることで非常にスムーズな走り出しを実現。低速回転域での力強いトルクと相まって、発進時のエンジンストールも起こりにくくなっています。
6速のギヤ比を29/30にすることで、ツーリングや高速道路などでの高速巡航をより快適にしつつ、燃費の向上にも貢献しています。
二次減速比を42/15に設定し、スムーズな走り出しと、高速巡航時の快適性を両立しています。



アシスト&スリッパークラッチ

レース活動からのフィードバックを基に開発されたアシスト&スリッパークラッチシステムを搭載。2種類のカム(アシストカムとスリッパーカム)により、従来型クラッチユニットには無い様々な機能を実現。
通常のエンジン回転時にはアシストカムによるセルフサーボ効果がクラッチプレートの圧着をアシスト。クラッチレバーの軽くスムーズな操作感を実現しています。
急なシフトダウンなど過度なエンジンブレーキが掛かった際には、スリッパー機構が作動。スリッパーカムがクラッチプレートの圧着を弱めてバックトルクを逃がすことで、リヤタイヤのホッピングやスリップを低減。車体姿勢を安定させています

KAWASAKI_ZⅠ(900 Super Four)

年式 型式 車台No. エンジンNo. 説明
1973 Z1
Z1F-00001~   1972.8~1973.7
モデル中間において、センターカムチェーントンネルのオイル漏れ対策実施
1974 Z1_A Z1F-20001~   1973.8~1974.7
カラーリング、エンジン点火時期、進角特性の変更、エンジンの黒塗装を廃止、リアブレーキにブレーキシュー残量インジケーターを新設。タコメーター内にテール、ストップランプの断線インジケーターを装備。燃料タンクの容量について記載の変更があるがカタログデータ上の物で実際のタンク形状にはエンブレムサイズ以外に変更はない。
1975 Z1_B Z1F-47500~   1974.8~
カラーリング、チェーン給油装置廃止と共にシールチェーン採用、エンブレムを“900”書体変更。
1976 Z900_A4
KZ900_A1
Z1F-085701~   前輪ダブルディスク化(欧州仕様のみ)、インジケーターパネル周りのデザイン変更、バッテリー搭載位置、エアクリーナーボックスの変更に伴いサイドカバー形状の変更、サイドカバーエンブレムが(K)Z900へ。マフラーは外観は同じながら内部構造の変更により静穏化。最大出力 / トルク → 81 ps / 7.3 kg

※1977からZ1000になる。

KAWASAKI_ZⅡ

丸タンクのいわゆる”丸Z”の最終モデルであるD1だが、D1をZⅡと呼ぶかは微妙。初期のRS以外は認めない人も多い。型式的には次のモデルであるFXと同じであり、四角いテールランプやサイドカバーなど初期型RSとの相違点は多い。そのためZⅡ仕様に改造されたD1も多いがキャスター角の変更やリヤブレーキのディスク化などにより性能的にはRSよりはるかに乗りやすいマシンに仕上がっている。だがZⅡじゃないけどFXでもない感じ・・・。

発売年 車名 型式名
1973 750RS Z2F-XXXX
1976 Z750FOUR Z2F-XXXX
1977 Z750D1 KZ750D-XXXX
1979 Z750FX KZ750D-XXXX
1981 Z750FXⅡ KZ750E-XXXX
1982 Z750FXⅢ KZ750E-XXXX

KAWASAKI_Z1000

年式 型式 車台No. エンジンNo. 説明
1977 KZ1000_A1 KZT00A-000001~    
1978 KZ1000_A2 KZT00A-027501~    
  KZ1000_A2A KZT00A-034226~   USモデル
スポークホイール
Frシングルディスクブレーキ
リーンキャブレーションシステム
エミッションコントロール
  KZ1000_D1 KZT00D-000001~    
1979 KZ1000_A3A KZT00A-038427~   USモデル
鋳造ホイール
Frデュアルディスクブレーキ
トランジスターイグニッション
1980 KZ1000_A4 KZT00A-043001~    
  KZ1000_D3 KZT00D-017501~    
  KZ1000_H1 KZT00H-000101~    
戦時中は多くの戦闘機を生産していた「川崎航空機工業」の魂を受け継いだ「川崎重工業」が、そのプライドをかけて「世界最速」をテーマに掲げた「ZAPPERの思想」の第1弾として1969年に発売した「500MACHⅢ・H1」。その強烈なキャラクターがウケてヒットしたため、続けて750cc、350cc、250cc(400cc)と「マッハ・シリーズ」を展開していった。世界的に幅広くファンを獲得していたが、その後、メインマーケットの北米で環境問題への対策強化に追われて次モデルの「KHシリーズ」にバトンを渡すこととなった。約10年ほどの短い販売期間のため年代バリエーションは少ないが、それが逆にマッハの名を強く刻む要因となった。

 
1969 500(H1)発売
1971 350(S2)発売
1972 750(H2・日本では2年間販売)、250(S1)発売
1974 外装デザインを一新
1975 KHシリーズにバトンタッチ
1977 生産終了(一部は1983年まで)


MACH(マッハ)とは「音速」という意味で速いバイクの象徴として分かりやすいネーミングが与えられた。この「マッハ」というのはペットネームで、マッハの後に250=Ⅰ、350=Ⅱ、500=Ⅲ、750=Ⅳとギリシャ数字が付く。コレとは別に形式名があり、250=S1、350=S2、500=H1、750=H2となる。また「500SS」の「SS」は国内仕様の呼び方で、カタログでは「マッハ」より「SS」の方を強く推していた気配もある。ちなみにオーナーやファンの間では「H2」、「S1」と形式で呼ばれることが多いようだ。
500cc&750ccを「ビッグ・マッハ」、250cc&350ccを「ミドル・マッハ」に分かれる。


ZAPPER(ザッパー)とは「ZAP(風切音)」から派生したもので、カワサキが想定したオートバイ分類の中の1つである。スタイルが良く、軽量・軽快で加速性に優れることを身上とし、「シグナルグランプリ」(信号-信号間の競争)に強いといった特徴を有するもので、カワサキはこれが当時の北米マーケットにおける最大要件であると分析していた。分類のもう一方に位置する「TOURING CYCLE(長距離用で直進性や乗り心地を重視する)」は、後の "LTD" シリーズで商品化されたが、これは Z1 のコンセプトとは異なるものである。
Z1 以前の H1(マッハIII 500、1969年)や H2(マッハIV 750、1971年)も典型的 "ZAPPER" である。また、1976年の Z650シリーズ も Z1 の ZAPPER 属性をさらに特化させた(且つ操縦性も向上させた)ものと考えられる。

  MACHⅠ
250SS(S1)
MACHⅡ
350SS(S2)
MACHⅢ
500SS(H1)
MACHⅣ
750SS(H2)
モデル 1972 1971 1969 1970
エンジン S1E型
並列3気筒
空冷2ストローク
ピストンバルブ
S2E型
並列3気筒
空冷2ストローク
ピストンバルブ
KAE型
並列3気筒
空冷2ストローク
ピストンバルブ
H2E型
並列3気筒
空冷2ストローク
ピストンバルブ
排気量 249.5cc 346cc 498.7cc 748.2cc
内径×行程 45mm×52.3mm 53mm×52.3mm 60mm×58.8mm 71mm×63mm
圧縮比 7.3:1 7.3:1 6.8:1 7:1
最高出力 32PS/8000rpm 45PS/8000rpm 60PS/7500rpm 74PS/6800rpm
最高トルク 3.0kg・m/7000rpm 4.25kg・m/7000rpm 5.85kg・m/7000rpm 7.9kg・m/6500rpm
乾燥重量 148kg 174kg 192kg
フレーム 鋼管ダブルクレードル
全長×全幅×全高(mm) 2,020×800×1,095 2,095×840×1,080 2,095×850×1,145
ホイールベース 1,330mm 1,410mm
燃料タンク容量 14ℓ 15ℓ 17ℓ
サスペンション:前 テレスコピック
サスペンション:後 スイングアーム
チェーンサイズ 530
ブレーキ:前 ドラム
(ツーリーディング)
ディスク
(シングル)
ブレーキ:後 ドラム
(リーディング&トレーディング)
タイヤサイズ:前 3.00-18 3.25-19
タイヤサイズ:後 3.25-18 3.50-18 4.00-18


250SS MACHⅠ(S1)

マッハ・シリーズで最も排気量の小さいモデルがこの250SS。その排気量からマッハ・シリーズで唯一車検がなく、サイズの小ささもあり、入門機としての位置づけで初心者層に支持されていたが、そうは言ってもマッハの名を冠するモデルだけにその性能は侮れないモノがあり、「ブン回すならコレ」というファンも多い。
350SSと外観を見比べてもらうと分かると思うが、重量やホイールベースなどの数字を見てもほぼ排気量だけが違う構成の車種となる。先に発売されたのは350SSの方で、こちらは国内の排気量区分に合わせてボアを小さくしたモノと思われる。今どきの250ccスポーツバイクと比べるとやや短く、そこそこ重い。


350SS MACHⅡ(S2)

最初に発売された500SSの弟分として、排気量と共に車体全体をスケールダウンさせて設計され、”小型戦闘機”という性格付けで発売せれたモデル。排気量が小さいこともあり500SSほどの過激さはないものの、そのコンパクトな車体とハンドリングを活かして、峠では500SSをあおるほどのパフォーマンスを見せる。
排気量が小さく車体の寸法もコンパクトになっており、兄貴分の500SSとは設計が異なるモデルだが、特徴的な3気筒のエンジン型式やフレームの構成、サスペンション&ブレーキ形式などは受け継いでおり、「マッハ」の名を冠するに相応しい内容となっている。500SSと比べてしまうと非力だが、このクラスでは当時最高出力を誇っていた。



500SS MACHⅢ(H1)

マッハ・シリーズの最初のモデルで、その過激な特性と性能から、良い意味でも悪い意味でも「マッハ」の名前をのちに強烈に印象づけることとなった。500SSの中でも絶大な人気を持つのは初期型で”エグリ”と呼ばれるリブ付きのタンクと、レールカウルがないデザインが特徴となっている。
「世界最速」を目指して開発されただけあって、500ccで60馬力というエンジン出力は当時驚異的な数字だった。それだけに特性は「ジャジャ馬」と言われるくらいピーキーなもので、当時にグリップが低い路面で全開するのは恐かったことだろう。ちなみにパワーウエイトレシオは今どきの同クラスバイクと比べても遜色ないレベルだ。
アメリカなどでは「カワサキ=ワイルド」というイメージが定着してるみたいなんですが、間違いなくこのマッハ3がその始まりでしょう。
ただカワサキもあまりのクレージーさに危機感を覚えたのか、年次改良のたびにマイルドに仕上げていき、マスキー法(アメリカの厳しい排ガス規制)の件もあってか初期型と最終型の74年モデルでは全く別のバイクになってたりします。
1972年のZ1発表以降は、最高出力を下げマイルドな方向への性格付けが行われていった。そしてついに、1975年にKH500と名称変更した1976年モデルは排気ガス規制および騒音対策のため最高出力が 52ps と大幅ダウンされ、さらに、DOHC4気筒のZ650が同年発表になった段階において“ZAPPER”としての存在意義が希薄化し、カワサキもそれに抗うことなく1977年モデルをもって製造を終えた。

年式 型式 車台No. エンジンNo. 説明
1969 H1     米マーケットにおける各イヤーモデルは、前年の9月頃(前後する場合もある)に発売が開始されることに注意。
1971年モデルのH1Aまではウィンカーはオプション扱いとなっていた。
欧州向けH1はノイズ障害を考慮して CDI に替えてポイント式点火機構を採用。
1971 H1A     タンク意匠変更(リブ廃止)
1972 H1B     レインボーライン、フロントディスク、CDI 点火廃止⇒バッテリーポイント点火に変更
1973 H1D     テールカウル装着、フレーム変更、グラフィックは日本人のデザイナーによるものに変更、最高出力ダウン(60ps→59ps)H2と共通のフラマグCDI採用
1974 H1E     キャンディレッド追加、エンジンのラバーマウント化、H2とは異なる一対のピックアップを用いたフラマグCDI採用
1975 H1F     グラフィック変更、サイドカバーのMACH IIIの文字を廃止
1976
1977
KH500(A8)     最高出力ダウン(59ps→52ps)、シフトパターン変更(ボトムニュートラル → 1ダウン 4アップ)

H1Cについて

一部のカワサキ パーツリストには H1Cが存在する。

カラーリングはタンク、サイドカバーはH1Bと同様の 1972年モデル色。(フェンダーはステンレス製)(タンクはH1Aのもの)
フロントブレーキは1971年モデル (H1A) と同じドラム。(Fディスクモデルも極めて少数だが存在する。カタログなどに見受けられる)
点火機構も1971年モデルのCDI。
つまりH1AにH1Bのグラフィックとサイドカバーを付けたもので、この仕様でおよそ1,000 台ほどが生産された。H1Aの残存部品処分モデル。




750SS MACHⅣ(H2)

高出力なライバルバイクの出現により「最速」の地位が危ぶまれたため、500のエンジンをボア、ストローク共にアップさせ、性能向上を図ったのがこの750SSだ。排気量に余裕があるため出力特性は500SSに比べてかなりマイルドになり「乗りやすい」という声も多い。回さずに巡航できるので高速でも安心して走れる。
足廻りやフレーム構造など500SSとほぼ同じでホイールベースも共通だが、排気量アップによる出力向上に合わせてブレーキが強化(前がディスクブレーキ化)されたことと、外装デザインが刷新されたことで重量がそこそこ増している。発売後の排ガス規制強化によりパワーは後のモデルほど低くなっている。