ハチロクに積まれていた4AGはAE86~AE111まで長きに渡って搭載され、今でも進化し続けている名エンジン。 4AGは過給機が付いたり、5バルブになったりと様々な進化があったにも関わらず、ボア×ストロークはずっと一緒で型式も同じ「4A」。 水穴位置も合うから理屈上はどのブロックにどのヘッドでも組み合わせできる。 もちろんハチロクの4AGはピストン・クランクのピン径が細いので流用するならコンロッド・クランクのセットで、バルブ数の違いによるバルブリセスの問題、圧縮比やポート形状の違い、それにガスケットも違う。 AE92後期はトルクフル、5バルブは高回転型と言われています。 |
4AG
搭載 車種 |
型式 | ボア×ストローク 総排気量 |
最高 出力 |
ピストン ピン径 |
クランク ピン径 |
シム | インジェクター | 燃料 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
16バルブ (NA) |
AE86 | 4A-GEU (縦置き) |
81×77mm 1,587cc |
130PS | 18mm (圧入) |
40mm | アウター | 23209-16010 (灰色) トップフィード 1孔 低抵抗タイプ 容量:182(185)cc |
レギュラー |
↑ | AE92 (前期) |
4A-GELU (横置き) |
↑ | 120PS | 20mm (フルフロー) |
42mm | ↑ | 23209-16070 (ピンク) トップフィード 4孔タイプ 容量:185cc |
↑ |
↑ | AE92 (後期) |
↑ | ↑ | 140PS | ↑ | ↑ | ↑ | 23209-16110 (緑) トップフィード 4孔タイプ 容量:235cc |
ハイオク |
16バルブ (MSC) |
AE92 (前期) |
4A-GZELU (横置き) |
↑ | 145PS | ↑ | ↑ | ↑ | 23209-16060 (茶) (→23209-16061) トップフィード 4孔タイプ 容量:365cc |
レギュラー |
↑ | AE92 (後期) |
↑ | ↑ | 165PS | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ | ハイオク |
↑ | AE101 | ↑ | ↑ | 170PS | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ |
20バルブ (NA) |
AE101 | 4A-GE (横置き) |
↑ | 160PS | ↑ | ↑ | インナー | 23209-19015 (ベージュ) サイドフィード 4孔タイプ 容量:295cc |
↑ |
↑ | AE111 | ↑ | ↑ | 165PS | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ | ↑ |
4AGバリエーション&ススワップ
4AG | AE86・ノーマルエンジン |
---|---|
4.5AG | 日産CA18、マツダBP18用純正φ83ピストンを使用(要シリンダーボーリング) |
5AG | HKS製などのロングストローククランク(83mm)を使用 |
5.5AG | φ83ピストン+83mmクランクでボア×ストロークアップ |
7AG | 7A-FEブロック+4AGヘッドで大幅なトルクアップ |
8AG、9AG | 7A-FEブロックをボアアップして使用 |
キャブレター化 | 俊敏なレスポンス、気持ち良い吸気音を求めてキャブにする。 FCR、SOLEX、ウエーバー、OERなど、4AGのスポーティな性格を相まって相性も良い。 |
スーパーチャージャー | 純正流用で4AGZをスワップ。低速からモリモリ来るエンジン特性はスーパーチャージャーならでは。 社外プーリーで簡単にパワーアップできるのも魅力。 |
ターボ | スーパーチャージャー用エンジンをベースにターボ化する。 4AGは200PSを超えた辺りから耐久性がかなり落ちるのでそこから更なるパワーアップを図るならかなりのノウハウが必要。 |
3S+6速 | セリカやアルテッツァに搭載され、NA(3S-GE)で210PS、ターボ(3S-GTE)で260PSを叩き出した「3S」にスワップ。 重いのがやや難点だが6速ミッションは大きな魅力。 |
SR20 | 日産シルビアに搭載されていた「SR20」はヘッド・ブロック共アルミ製で軽量・コンパクト設計、NA(SR20DE)、ターボ(SR20DET)も選べ、チューニングパーツも豊富なことからAE86にスワップしても面白い。FF、FR用があるので、もちろんFR用を選択したい。 |
シリンダーヘッド
同じ4バルブヘッドでもAE92後期は、T-VIS(可変吸気)がなくなった分、ポートが一回り小さい。またサージタンクのスロットルも反対なので「逆転インマニ」か「ポートアダプター」が必要になる。 5バルブヘッドは燃焼室の形状が4バルブに比べて複雑なため、あまり圧縮比を上げるとノッキングが出やすい傾向があるので4バルブヘッドを選ぶ人も多い。 |
シリンダーブロック
AE92ブロックは補強リブが入り強度が高いが、AE86の軽快さが好きであえてノーマルのままもあり。 AE86ブロックとAE111ブロックは細かい違いも多いので、エンジン丸ごとスワップというのが主流。 |
ピストン
AE86輸出用ピストンはトップが盛り上がった形状をしているので、ボーリングなしのお手軽圧縮比アップになる。 AE92(後期)ピストンだとピン径が違うのでコンロッド、クランクの入れ替えが必要。 5バルブヘッドと組み合わせる場合は、バルブリセスや面研量、ガスケットの厚みをよく検討する必要がある。 |
コンロッド
コンロッドの芯間サイズは全4AG同じだが、AE86用だけピン径が違いピストンピンも圧入方式。(他はフルフロー) AE86用は細く軽く、AE92(後期)用は一番ごつく耐久性も高い。AE111用でまた細くなり、AE101用はその中間といった形状。 これはAE86用、AE111用の4AGは高回転型といった理由だろう。 |
インジェクター
コネクターの形状はAE86用のみ角型で他は楕円形なので、コネクターを取り換えれば問題ない。 ただしインジェクター流用の際には燃圧や容量、抵抗値などを検討する必要がある。 セリカLBに搭載されていた「18R-G」のインジェクターはAE86と同じ低抵抗タイプで容量が210ccだから純正流用としてよく使われた。 今では探すのが難しいかも。 |
AE111用5バルブ・スワップ
ディスビが当たる
水周り問題
タコ足の問題
制御&ハーネス
アクセルワイヤーが短い
燃料ホースが短い
タイミングベルトの張りが弱い
ファンベルト位置ズレ
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