特種用途・キャンピング車(610)へ用途変更

構造要件(キャンピングカーは特種用途自動車の3つの区分のうち、Ⅲ-4にあたり、放送宣伝車、トレーラーと同じ区分。)
  • 特種な設備の占有する面積が1m2以上あること。
  • 特種な設備の占有する面積が運転席と助手席後方の面積が1/2以上あること。
  • 特種な設備はボルト、リベットまたは溶接によって確実に固定されていること。


就寝設備の数
  • 乗車定員の1/3以上(端数は切り捨てることとし、乗車定員2人以下の自動車にあっては1人分以上)の大人用就寝設備を有ること。
    この場合において、大人用就寝設備を少なくとも1人分以上有している場合は、子供用就寝設備2人分をもって大人用就寝設備1人分とみなすことができる。
    【大人用】ベッド表面は凹凸なく平らであること。1人分のスペースは1800mm×500mm以上。ベッドの表面から500mm以上の高さを確保できること。
        ただし、1800mmのうち900mmまでは高さが300mm以上あればよい。
    【子供用】1人分のスペースは1500mm×400mm以上。ベッドの表面から400mm以上の高さを確保できること。
        ただし、1500mmのうち800mmまでは高さが300mm以上あればよい。

就寝設備と座席の兼用
  • 基本的に座席と就寝設備の兼用はダメ。ただし、初めから座面や背もたれを平らにしてベッドにする予定でつくられている座席はベッドの一部とできる。
    その場合、ベッドにしたときに表面全体が凹凸なく平であること。「特種な設備の占有する面積」は1/2


水道設備
  • 洗面台等は車室内において容易に使用することができる位置(洗面台等に正対して使用でき、かつ、洗面台等と利用者の間に他の設備等がなく、かつ、洗面台等を利用するための床面がその他の床面との間に著しい段差を有していないことをいう。)にあること。
     【正対とは】キッチンを正面から使えないような造りはダメ。
  • 洗面台等・調理台等を利用するための床面から上方には有効高さ1600mm(洗面台等の上端(蛇口、レバー及び洗浄器等、水を供給する構造を除く)が、これを利用するための床面から上方に850mm以下の場合にあっては1200mm)以上の空間を有していること。
    ※この場所に収納式及び折り畳み式のベッドが埋まっても問題ない。
  • 炊事設備で脱着式の設備は、走行中の振動等により移動することがないよう所定の場所に確実に収納または固縛することができるものであること。
    また、専用の収容場所を有する場合にあっては、「特種な設備の占有する面積」に当該収納場所の占める面積を、脱着式の設備を当該格納場所に格納する面積を上限稔て、加えるとができるのもとする。
  • 10ℓ以上の水を溜めることができるタンク、排水できるタンクが必要。
  • タンクは専用のスペースがある場合は取り出せるものでもよい。
  • タンク本体以外の配線や配管は車外でなく床下でもよい。
  • 洗面台やキッチンの流しのように水を溜めるものが必要。
  • 流しではタンクの水を供給できる構造機能を備えること。

炊事設備

  • 調理台等は車室内において容易に使用することができる位置(調理台・コンロ等に正対して使用でき、調理台・コンロ等と利用者の間に他の設備等がなく、かつ、調理台・コンロ等を利用するための床面がその他の床面との間に著しい段差を有していないことをいう。)にあること。
     【正対とは】キッチンを正面から使えないような造りはダメ。
  • 調理台等を利用するための床面から上方には有効高さ1600mm(調理台等の上面が、これを利用するための床面から上方に850mm以下の場合にあっては1200mm)以上の空間を有していること。 ※この場所に格納式及び折りたたみ式のベッドが埋まっても問題ない。
  • 炊事設備で脱着式の設備は、走行中の振動等により移動することがないよう所定の場所に確実に収納または固縛することができるものであること。
    また、専用の収容場所を有する場合にあっては、「特種な設備の占有する面積」に当該収納場所の占める面積を、脱着式の設備を当該格納場所に格納する面積を上限稔て、加えるとができるのもとする。
  • コンロ等があって食事を作ることができること。専用の場所(キッチン)がある場合は取り外せるカセットコンロ、または電子レンジでもよい。
  • コンロや流しとは別に300mm×200mm以上のスペースがあること。
  • コンロ付近の壁や天井の素材は耐熱性や耐火性の強いものを使用すること。
  • コンロのそばには窓か換気扇が必要。
  • 料理をするスペース(水道設備+炊事設備+水道設備・炊事設備を利用するための床面)が0.5m2以上必要。
  • LPガスなどの常設燃料タンクを置く場合は壁で隔たれた車の外に設置すること。その場合、車外でも換気のいい場所にすること。
  • 燃料タンクは事故が起きた時でも外からぶつからない場所に設置すること。(燃料タンク本体以外の配線や配管は車外でなく床下でもよい。)
  • 燃料配管は振動に影響されないようにしっかり取り付けること。
  • 燃料配管で外から衝撃を受けたり壊れやすい場所はカバーや保護をすること。

特種な設備
  • 車室内の他の設備と隔壁により区分された専用の場所に設けられた浴室設備及びトイレ設備の占める面積は、「特種は設備の占有する面積」に加えることができる。つまり、個室になっている浴室やトイレは「特種な設備の占有する面積」に含む。
  • 二層構造(キャンプにおいて屋根部を拡張させることにより車内が二層構造となる自動車を含む)
    • 1階の床から天井までが1200mm以上であること
    • 2階の床から屋根の内側までが1200mm以上であること。ただし、2階がベッドの場合は500mmでよい。
      また、ベッド縦900mmまでは300mm以上の高さがあればよい。

有効期限
  • 有効期限:2年
  • ■自家用 保存期間:〇:1年 ●:2年
  • 区分 乗車定員 GVW   車検証の有効期間  定期点検の間隔  
     2回目以降  初回 3月
    (別表3) 
     6月
    (別表5)
     1年
    (別表6)
    普通
    小型
    10人以下  8t未満 2年
    レンタカー1年
    2年 レンタカー
    〇 
    レンタカー以外
     
     8t以上 2年
    レンタカー1年
    2年 〇     
    11人以上  ― 1年 〇     
     ―  ― 2年   レンタカー
    〇 
    レンタカー以外
    ● 




Q.FASP製またはREVO製のシートを取り付ける場合

ハイエース・バンの純正以外のシートにするとシートベルトがシートに固定されているため、シートベルトの試験表が付いてきます。貨物車ベースにはおススメです。
後ろ向きシートやフルフラットにレイアウトすることも可能です。

   部品代(税別)  工賃(税別)
 FASPシートまたはREVOシート 別途  ¥100,000~ 
 事前審査、改造届出書書類・提出 ―  ¥100,000~ 
 構造変更または予備検査費用   別途参照 




DAIHATSU HIJET TRACK
型式:5BF-S413U改 E/G型式:2NR 初年度登録:令和3年1月 走行距離:200km
作業日:令和4年10月~令和5年1月


未使用車のタウンエーストラック。キャビンの背面を切断、荷台にキャンピングシェルを装着し、小型貨物→普通特種、乗車定員2人→6人へ構造変更。近代のトラックのボディはモノコックなので、ボディの歪測定試験が必要。他にベッド兼用シートとシートベルト、内装の難燃性、アクリルガラス、ドアロックなどの試験も必要。
試験は外注業者へ依頼。改造届出書を作成し提出。何度も手直しされ、やっと予備検査へ。
依頼を受けて3ヶ月も経過してしまった・・・。

  価格
(税別) 
価格
(非課税) 
 予備検査
 ボディ歪測定試験 ¥200,000   
 車両引き取り&納車 ¥20,000*1   
 最大安定傾斜角度測定・計算 ¥50,000   
 改造届出書、事前書面審査・書類作成&提出 ¥100,000   
 小型貨物→普通・特種(キャンピング車)・公認代行料 ¥30,000   
 保安基準点検整備・持込検査代行料 ¥29,800   
 テスター代 ¥6,000   
 検査手数料   ¥2,600 
 自動車臨時運行許可(仮ナンバー)申請代行料 ¥5,000   
 自動車臨時運行許可(仮ナンバー)   ¥750 
 保安基準不適合箇所の修理費用 別途   
 キャンピングカーシェル代、取付工賃など加工費用 別途   
 ベッド兼用シート&シートベルト試験費用 別途   
 内装の難燃性、アクリルガラス、ドアロックなど試験費用 別途   
 合計金額(税別) ¥440,800  ¥3,350 
 消費税(10%) ¥44,080  ― 
 ご請求金額(▲は別途)    ¥488,230
※上記価格は2023.1現在。
*1:弊社から半径15km以内。15kmを超える場合は別途。



TOYOTA TOWNACE TRACK
型式:5BF-S413U改 E/G型式:2NR 初年度登録:令和3年1月 走行距離:200km
作業日:令和4年10月~令和5年1月


未使用車のタウンエーストラック。キャビンの背面を切断、荷台にキャンピングシェルを装着し、小型貨物→普通特種、乗車定員2人→6人へ構造変更。近代のトラックのボディはモノコックなので、ボディの歪測定試験が必要。他にベッド兼用シートとシートベルト、内装の難燃性、アクリルガラス、ドアロックなどの試験も必要。
試験は外注業者へ依頼。改造届出書を作成し提出。何度も手直しされ、やっと予備検査へ。
依頼を受けて3ヶ月も経過してしまった・・・。

  価格
(税別) 
価格
(非課税) 
 予備検査
 ボディ歪測定試験 ¥200,000   
 車両引き取り&納車 ¥20,000*1   
 最大安定傾斜角度測定・計算 ¥50,000   
 改造届出書、事前書面審査・書類作成&提出 ¥100,000   
 小型貨物→普通・特種(キャンピング車)・公認代行料 ¥30,000   
 保安基準点検整備・持込検査代行料 ¥29,800   
 テスター代 ¥6,000   
 検査手数料   ¥2,600 
 自動車臨時運行許可(仮ナンバー)申請代行料 ¥5,000   
 自動車臨時運行許可(仮ナンバー)   ¥750 
 保安基準不適合箇所の修理費用 別途   
 キャンピングカーシェル代、取付工賃など加工費用 別途   
 ベッド兼用シート&シートベルト試験費用 別途   
 内装の難燃性、アクリルガラス、ドアロックなど試験費用 別途   
 合計金額(税別) ¥440,800  ¥3,350 
 消費税(10%) ¥44,080  ― 
 ご請求金額(▲は別途)    ¥488,230
※上記価格は2023.1現在。
*1:弊社から半径15km以内。15kmを超える場合は別途。

バンク
バンクとは英語の意味で言うと簡易的な2段ベッドとなります。国内のキャンピングカーでは運転席の上にあるスペースをバンクと呼ぶことが一般的です。キャブコンバージョンなどの運転席上部にある膨らみのような部分です。
この空間にあるベットをバンクベットと呼んでいます。人が寝るにはちょっと狭くて、荷物置き場程度のサイズしかない場合であっても、バンクとして呼ばれる場所です。

ダイネット
ベット(ダイネット)と表記しているメーカーも多いかと思います。このダイネットとはテーブルとイスのあるくつろぎスペースのことを言います。
キャンピングカーにおけるリビングスペースと言えば分かりやすいかもしれません。ダイネットにベットがあるということは、テーブルやイスを展開して、ベットベットレイアウトにできることを示しています。

プルダウン
ベット関連で分かりづらいのが、プルダウンベットです。輸入車に多い設備ですが、天井からベットが降りてくる仕組みになっています。ダイネットのベットのように、展開する必要がないので、寝るときにすぐ利用できるのがポイントです。
最近では国産車両にもプルダウンベットが登場しています。スペースを有効に使えるので、バンコンや軽キャンにも装着したモデルがあります。

ギャレー
ギャレーとはキッチンのことです。飛行機や列車などの調理設備を意味しますが、キャンピングカーのコンパクトなキッチンを説明するときも使われます。
レイアウト図などでギャレーと書かれていますので、キッチン回りと認識しておけば問題ありません。

マルチルーム
マルチルームとは言葉通り、何でも使える部屋のことです。キャンピングカーでは小さな部屋のことをマルチルームと呼んでいます。キャブコンの場合はダイネットの後方、ギャレーの対面に設置されることが多い部屋です。
利用方法としてはトイレのスペースに使ったり、荷物入れに利用されています。外から荷物の出し入れができる扉が付いているタイプがあったり、ヒーターの吹き出し口が設置されていて、スキーウェアーなどの濡れものを乾かすのに便利な仕様になっているモノもあります。

ベンチレーター
ベンチレーターとは換気扇のことです。主に調理用の換気扇ではなく、車内の空気を入れ替えるためのモノをいいます。電動ファンが付いているタイプや窓のように開けるだけのタイプなど、いろいろなタイプがあります。
夏場などに暑い空気が溜まってしまうので、ベンチレーターがあれば熱気を排出できるので便利です。また電動ファンが付いている場合は、窓に網戸をセットしておけば外の空気が流れ込んで、車内の空気がベンチレーターから抜けるので過ごしやすくなります。

グレータンク
人が生活すると汚れたものが出ます。特にパッケージされたキャンピングカーという空間の中では、ある程度の汚れものを車内にストックしなければなりません。それは排水も同じで、ギャレーでお皿を洗ったら汚れた水がでます。この水をためて置くためのタンクがグレータンクと呼ばれます。給水10ℓ、排水10ℓと書かれ、キッチンやシャワーの生活排水が流れ込むタンクのことを指します。

ブラックタンク
こちらはトイレの排水を流し込むタンクです。しかしトイレの種類によってブラックタンクと表記していないものもありますので注意。